皇室:解説 政権方針、実現遠く…政府・論点整理

皇室:解説 政権方針、実現遠く…政府・論点整理
毎日新聞 2012年10月05日 02時32分

政府は皇室制度に関する論点整理で、「女性宮家」創設の検討を優先しつつ、
結婚して皇籍を離れた女性皇族が国家公務員として皇室活動に引き続き参加する案も併記した。
政府は当初から男系男子による皇位継承制度は変更しないと強調してきたが、
創設された女性宮家の女性皇族が将来、女性・女系天皇となることへの警戒感が保守派に根強く、
女性宮家の創設案が民主党政権の「意向」であることをにじませるのにとどめた形だ。

1代限りで女性宮家を創設すれば、今の皇族数が当面維持され、制度としても分かりやすい。
さらに政府の一部には、将来的に再び女性・女系天皇の議論を行う余地が残るとの期待もある。

一方、政府がこれまで行ったヒアリングでは、女性宮家に反対する保守派有識者から、
結婚して皇籍離脱した内親王に称号だけを与える案を「落としどころ」にすべきだとの意見が出た。
この場合、その内親王や夫、子が将来天皇になる可能性は消えるからだ。

女系天皇に反対する安倍晋三元首相が自民党総裁となり、次期衆院選後は首相に返り咲く可能性も指摘される。
現政権が女性宮家を創設する皇室典範改正案を提出しても、参院で野党が多数を占める「ねじれ国会」では
成立の見通しが立たず、第2案の方がむしろ現実味を帯びてくる。

ただ、今回の両案いずれも緊急避難策に過ぎず、長期的な皇族の減少、特に皇位継承権者の減少という
根本的な問題が将来再燃するのは必至だ。【野口武則】

◇皇室制度に関する論点整理(骨子)◇
<基本的な視点>
制度改正の範囲を内親王に限定する。

<具体的な方策>
(1)女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する案
1−A案=配偶者や子に皇族の身分を付与
1−B案=配偶者や子に皇族の身分を付与しない

(2)女性皇族が皇籍離脱後も皇室活動を支援する案。称号保持案は実施困難だが、
国家公務員として公的な立場を保持する。

<まとめ>
1案は検討を進めるべきだが、A案、B案に長所、短所があり、検討が必要。
2案も併せて検討を進めることが必要。

<終わりに>
国民各層の議論を踏まえ検討を進める。

http://mainichi.jp/select/news/20121005k0000m010115000c.html


産経
国家公務員化を提起 「女性宮家」に関する論点整理、全容判明
2012.10.5 01:21

政府が「女性宮家」創設をめぐり有識者12人に対して行ったヒアリングをもとにまとめた
「論点整理」の全容が4日、分かった。女性宮家創設案と、女性皇族がご結婚後も
「内親王」などの尊称を保持する案を軸に整理したが、女性皇族が皇籍離脱後、
「国家公務員として公的な立場を保持」する案も独自に提起。
これはヒアリングで全く議論されていない論点で有識者らの反発を招くのは必至だ。

国家公務員案は尊称保持案とともに、「女性皇族に皇籍離脱後も皇室のご活動を支援していただくことを
可能とする案」の1つとして位置づけた。尊称の保持が、民間人となった元皇族に
特別な「身分」を与えることにつながり、「憲法上問題がある」との疑義もあるため、
国家公務員案を次善の策として提示した。

尊称保持案は、ジャーナリストの櫻井よしこ氏や百地章・日本大教授ら複数の有識者が賛同したが、
「実施困難」と結論づけた。

女性宮家創設案は論点整理では女性宮家との表現は避け、「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持することを
可能とする案」と表記した。「皇族数の減少に一定の歯止めをかける」と評価する一方で、
宮家当主の夫や子に皇族の身分を付与しない場合は、戸籍の取り扱いや宮内庁の補佐体制などに
「適切な措置が必要」と指摘した。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121005/plc12100501300001-n1.htm


NHK
政府“女性宮家 創設検討すべき”
10月5日 19時19分
政府は皇室制度を巡って、皇族の減少に一定の歯止めをかけるため、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる
「女性宮家」の創設を検討すべきだとしたうえで、皇室を離れても国家公務員として
皇室の活動に参加できる案も盛り込んだ論点整理を公表しました。

政府は将来、皇族の数が減り、皇室の活動を維持するのが困難になることが懸念されるため、
女性皇族が結婚で皇室を離れる今の制度を見直す必要があるとして、皇室典範の改正も視野に、
ことし2月以降、有識者からヒアリングを行い、論点整理をまとめ、藤村官房長官が記者会見で公表しました。
それによりますと、皇族の減少に一定の歯止めをかけるため、女性皇族が結婚後も皇室にとどまれる
「女性宮家」を、一代に限って創設することを検討すべきだとしています。
そのうえで、結婚した夫や子どもも皇族とする案と、皇族としない案が併記され、
さらなる検討が必要だとしています。
また、女性皇族が結婚で皇室を離れても、「内親王」などの尊称を贈って活動を続けてもらう考え方については、
法の下での平等を定めた憲法に抵触する疑いがあり、実施は困難だと指摘し、
代わりに、国家公務員として皇室活動に参加できる案も検討に値するとしています。
そして、いずれの場合も、皇族の規模を適正な範囲にとどめることで財政支出を抑制するとともに、
制度見直しの影響を受ける皇族を少なくするため、見直しの対象範囲を、天皇と血縁関係の近い子や孫の
「内親王」に限定することが考えられるとしたうえで、女性皇族が本人の意思で選択できるような
仕組みにする必要性があるとしています。
さらに、今回の制度見直しにあたっては、男系男子による皇位継承を規定する皇室典範第1条には
触れないことを大前提とするとしているほか、戦後、皇籍を離脱した旧宮家の男系男子の子孫が
皇籍に復帰することは、皇位継承資格の議論につながることから、
検討の対象にしないことが適当だとしています。
政府はこの論点整理を基に、今月9日から2か月程度、皇室制度の見直しに関する意見を
国民から広く募るとともに、与野党の議論なども踏まえて、方針をまとめる考えです。
これに関連して、藤村官房長官は記者会見で、「論点整理の中のどの案を採用するのか、
もしくは複数の案を併用するかについては、今後の国民各層の議論を踏まえながら、さらに検討を進める。
そのうえで、必要があれば、国会に、皇室典範の改正案を提出していくことになる。
厳密には決まっていないが、当然、来年のことになると思う」と述べました。

「女性宮家」の考え方浮上の背景は
「宮家」とは、天皇と皇太子以外の独立した生計を営む皇族の一家のことで、
現在、秋篠宮家や常陸宮家など6つあります。
男性皇族の結婚や独立にあたって設けられますが、女性皇族は天皇や皇族以外の男性と結婚すると
皇室を離れることになっているため、女性皇族の宮家はありません。
今の皇室は、天皇陛下の孫の代の男性皇族が秋篠宮ご夫妻の長男の悠仁さまだけです。
今後、皇太子ご夫妻の長女の愛子さまなど、8人いる未婚の女性皇族が結婚して皇室を離れると
皇族の数が足りなくなり、皇室がこれまでどおりの活動を続けられなくなるという事態が予想されます。
こうしたなか、女性皇族が結婚後も皇室にとどまり宮家を設けるという
「女性宮家」の考え方が浮上してきました。
政府は、8人の未婚の女性皇族のうち6人がすでに成年に達していることから、
緊急性の高い課題として検討を進めています。

“妥当な判断で一歩前進”
政府の有識者ヒアリングで「女性宮家」の創設に賛成の立場で意見を述べた京都産業大学の所功名誉教授は、
「厳しい制約のある今の皇室典範のままでは皇室を維持することが難しいのが現実で、
皇族が年を重ねられるなかで議論が分かれているからといって放置しておくと、
時間がたつにつれて解決は難しくなる。女性宮家の創設に可能性を開こうという判断は妥当なもので
一歩前進だと思う」と話しました。
そのうえで、女性宮家を創設した場合に、結婚した夫や子どもも皇族とするかどうかについては
「きちんと議論すべきだが、当面、必要なことは未婚の女性皇族が成年となられて
その先どうなるかを考えることだ」と述べ、女性宮家の創設とは段階を分けて議論すべきだという
考えを示しました。

“女性宮家の結論ありきか”
政府の有識者ヒアリングで女性宮家の創設に反対の立場で意見を述べた日本大学法学部の百地章教授は、
「女性宮家の創設は女系天皇の誕生につながりかねず、男系の伝統を断絶してしまう危険性がある。
ヒアリングで支持する声の多かった、結婚した女性皇族に尊称を贈るという案は、実現が困難だと決めつけられ、
代わりに国家公務員にするという案が出てきて非常に唐突な感じを受けた。
論点整理のまとめ方として不適切で、初めから女性宮家の結論ありきと思われてもしかたがないだろう」
と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121005/t10015551441000.html


昨日の産経の記事は勇み足気味だったのか。
ちょっとニュアンスが違う。
「国家公務員化を提起」 これがなんとも胡散臭い。
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